卵巣がんは、自覚症状が現れにくいがんとして知られており、異常に気づいて病院に行ったときにはすでに転移が広がっていた――ということが少なくないという。
卵巣がんで最も多いのは、卵巣表皮にできる上皮性卵巣がんで、卵巣がんのおよそ9割を占めている。次に多いのが、卵巣胚細胞腫瘍で、これは卵巣の中の“卵子のもと”である胚細胞にがんができるというもの。
卵巣胚細胞腫瘍は、10~20歳代の若い女性に多く、卵巣の片側のみに見つかる場合がほとんどである。
ところで、卵巣がんは、自分の家系に卵巣がんの人がいる場合、その人も卵巣がんにかかるリスクが高くなることが知られている。
卵巣がんの早期発見のためには、定期的な検診が不可欠。卵巣がん検診は超音波検査で行い、卵巣に異常が認められた場合は血液で腫瘍マーカーを調べる。最低2年に1回は卵巣がんの検診を受けることが望ましいといわれている。
皮膚がんは、大きく分けて“表皮がん”と“悪性黒色腫(メラノーマ)”の2種類がある。
表皮がんは、がんのできる位置によって“基底細胞がん”と“有棘細胞がん”に分けられるが、いずれも高齢者に多く、進行が比較的ゆっくりで、転移もしにくいことが特徴である。
一方の悪性黒色腫の方は、その名の通り悪性度が高く、転移しやすい皮膚がん。
悪性黒色腫を切除せずに放置すると、リンパ節に転移することが多く、さらには脳や肝臓などの重要な臓器にも転移が広がっていく。悪性黒色腫は、“メラノサイト”と呼ばれる、メラニン色素を作る細胞や、ほくろの細胞ががん化したものと考えられている。
皮膚がんは、皮膚にできるので発見しやすいものだが、ほくろと間違えやすいので注意が必要。ほくろが急に大きくなる、ほくろの形がいびつで色にムラがある、ほくろから出血がある――といった症状があるときは、皮膚がんを疑ってみる必要がある。
皮膚がんは、紫外線や刺激の強い化学物質との接触、放射線被曝などによって引き起こされる可能性が高いと考えられている。
また、火傷・ケガの跡などから発症することもある。中でも、皮膚がんの原因として特に注目されているのは、太陽光に含まれる紫外線。現在、皮膚がんは増加の一途をたどっているが、これは高齢化に加え、オゾン層の破壊によって以前より多くの紫外線が多く地上に降り注ぐようになったためであると考えられている。
だから、皮膚がんを予防するためには、直射日光に当たる機会をできるだけ減らすことが必要であり、外出時には防止や長袖などで皮膚の露出を防ぎ、また日焼け止めを用いるのがよいとされている。
肺がんは、胃がんに次いで多いがんであり、近年激増しているがんの一つでもある。
年代としては、40歳代から現れ始め、60歳を超えると急速に増加する。
また、肺がん患者の男女比は3対1で、男性の方が女性よりも圧倒的に多く発病している。
肺がんの中で、気管に近い部分にできるがんは、多くの場合セキやたんといった自覚症状によって発見される。一方、それより先の肺胞までの広い部分にできたがんは、初期には自覚症状がないことがほとんどで、X線撮影によって発見されることが多いという特徴がある。
肺がんは、がん細胞の形により、“非小細胞がん”と“小細胞がん”に大きく分けられ、治療法もそれぞれで異なる。非小細胞がんの治療は一般的に手術が行われる。一方、悪性度の高い小細胞がんの場合は、抗がん剤と放射線を組み合わせての治療が中心となる。

これは“ステージング手術”と呼ばれ、この手術によってがんが良性か悪性か、またどれくらい広がっているかを知ることができる。